mado

#3

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「書きたい」の欲を満たすために開設したこのブログ(#1参照)やけど、「書きたい」と強く思うトピックを持っているわけではないのが正直なところ。笑 恐ろしいほどの矛盾を発言してるのは承知の上やけど、これには理由がある。(なんか正当化してる感満載)日中「あー、このアイデアいい」って思った事を、夜中PCでポチポチするほどの気力が毎日あるわけじゃないってのが一つ。もう一つは、このブログでそこまで真剣に「書かなきゃ!!」って思ってないからなんやと思う。まあでもさ、他人から求められてるにせよ自分で勝手に言うてるだけにせよ、have toが溢れてるこの世の中に生きてるんやし、自分で勝手に作った空間くらい自由に生きててもいいよね。笑 私は好きな音楽を聴きながら、文字を書くのが好き。きっと、それでいいはず。

 

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こないだバイト中、店長が店内の木製のストッカーにネジでアクリル製の棚を留め付けようと頑張っていた。店のストッカーは木製のくせにものすごく堅くて、店にあった安っぽいドライバーなんかじゃ穴も開かなかった。店長より10歳年下の私も加勢して2人で頑張ったけど、びくともしなかった。私達2人(店長は今年5月入店、私は今年3月入店)がこの店に来る前から備え付けられているアクリル棚たちは、一体どうやって留められたんだろうか。これ手作業で付けるのは無理ですよ、電動ドリルとか使ったんじゃないですか。そうだろうね、これ手で付けるなんて常人じゃないもん。こんな会話をしていたところに、休憩からパートのTさんが帰ってきた。

 

店長「ねぇTさん、前にあの棚付けた時、どうやってつけたんですか?店の管理担当とかに頼んだんですよね?」

Tさん「あ、あれ私が付けました」

店・私「...は?手作業で?」

Tさん「ええ。笑 あれ堅いでしょ~、後でやっときますよ~」

 

そんなはずはない。そんな笑いながら軽くやっときますよ~とかいうレベルの堅さじゃなかった。私と店長、女といえども大人2人で全力で頑張って30分粘ってやっと、ちっこい穴1つ開けられたっていうのに。目の前に非常人が立っているっていうのか。さすがに学生バイトの私が、じゃあTさんやっといてくださいと放るわけにもいかなかったし、手伝う事にした。大変だろうから手伝おうという気ももちろんあったけど、Tさんの馬力を拝見しようっていう怖いもの見たさの方が勝っていたかもしれない。笑

 

結果、2人で必死こいて1つの穴しか開けられなかった30分で、Tさんは顔色一つ変えずに穴を4つ開け、アクリル棚は無事設置された。信じられなかった。「この人何者やねん、絶対人間じゃない、やばい。」それしか浮かばなかった。でもひとしきりその文言を頭の中で泳がせた後、「Tさんにできるんだから、私にも頑張りゃできんじゃないか」という考えが浮上してきた。今書きながら、過去の私のアホさ加減にドン引いている。数分前では否定していた事を、今度は肯定しているというこの状況。でも人間おかしなもので、他人がスルスルできた例を目の前で目撃した後だからか、自分にもそれができる想像ができた。「できない、絶対無理」と散々わめいていた自分は、気づかないうちに地球の裏側に出かけてしまった。

 

Tさんは上がりの時間を迎え、アクリル棚1つを設置して帰宅した。残る棚はあと3つ。もう店長が諦めモードに入っていたのに対し、私にはやる気しかなかった。「店長、私やっときますよ。」とドヤ顔する私を見るその目が「は?」と言っていたのが面白くてたまらなかった。私にはできる気しかしなかった。自分の手じゃ30分(しかも店長と共に)かかってちっこい穴1つしか開けられなかったくせに。成功例を「見た」だけだろお前。そんなツッコミなんて受け付けてなかった。

 

意気揚々と、ちゃっちい(たぶん関西弁やんね、安っぽいって意味です)ドライバーセットとアクリル棚を担いで、ものの1時間弱で3つとも付け終わった私はもう楽しくて嬉しくてたまらなかった。手にマメは2つできて、実際今も痛むけど、全然気にならなかった。私もTさんと同じく、非常人になったのだ。2人でやった時は何の助けにもならんかった私を、店長は驚きの目で見るばかりで、やったらあの時本気出せよとも言わず、ただただ「ありがとう、助かったよ!」と何度も言ってくれた。きっと彼女はいい母親になると思う。(何目線やねんな、調子乗るなって話)

 

結論、人は他人の成功例を自分の目で見て、それを自分の姿に置き換えても想像できたら、割とうまくいくのではないかということを思いついた。すこぶる調子に乗った発言ではあるけれども。あながち間違いではない気がしている。そしてこの場合、慢心という要素が加わった瞬間、人は途端にひっくり返る。と思っている。

 

わけが分からないくらい堅すぎる木製ストッカーに、ちゃっちいドライバーセットでアクリル棚を付けるという行為で得たアイデア。忘れないように、ここに書いておきたかった。

 

 

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こういう事象を書くときはなぜか関西弁が抜ける。というか、関西弁だとしっくりこない。いったん思いつくままに書いて、後で関西弁に編集したけど違和感しか覚えなかった。あえて残してるところもあるけど。

 

 

2か月前くらいに食べた桃、ものすごく美味しくて忘れられないから写真に残しときました。桃を育ててくれた農家の方、お名前わかりませんがありがとうございました。